2015年4月14日火曜日

課題曲Ⅰ「天空の旅」-吹奏楽のための譚詩-

廊下では無理!
今年のジョイントコンサートでは
課題曲ⅠとⅡを演奏することになりました。
そこでプログラム用に解説(感想に近い…)を書いたので
読んでみてください ↓


課題曲Ⅰ「天空の旅」-吹奏楽のための譚詩-
      Pilgrimage – Ballade for wind orchestra/石原勇太郎  
 
作曲者の石原さんは、1991年生まれのとても若い作曲家です。この作品について全日本吹奏楽連盟の会報「すいそうがく」で「ふと空を見上げて祈りたくなることがある…。」とエッセイを寄せています。そんなイメージで作られた作品のようです。作者の思いと演奏者の作品解釈のギャップをうめるためか楽譜の指示が細かいです。
 例えば中間部の美しいフルートのメロディには「like a praying girl(祈りを捧げる少女のように)と書いてあり、さらに「espress. e angore (情熱を込めて、悲哀に満ちて)そして伴奏のパートには「sotto voce」(ささやくように)と書いてあります。丁寧な指示ですが、この指示を見た演奏者は、どのくらい音楽の想像力をかきたてられるでしょうか?逆に縛られてしまうかもしれません。なかなか難しいところです。音楽は詩などの解釈と似通った面を感じます。
 実際に音を出してみると、作者のいろいろな工夫がみられます。各パートのメロディも1stばかりでなく2ndにも割り当てたり、付点と3連符が交互に出てきてリズムの違いが明確になったりと「課題曲的な」(聞いた人に課題が明確になるように)部分もたくさんあります。一見わかりやすい音楽ですが、課題曲としての難しさも兼ね備えています。そういう部分を丁寧に練習を積み重ねて一つずつクリアしていくと、主張のはっきりした説得力のある演奏になるはずです。

Ⅱ番もありますが、またの機会に…(^_^)v

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