2012年11月8日木曜日

To the Summit!(Strive for the Highest) ってどんな曲?

【楽譜】【取り寄せ約30日】頂点をめざして/To The Summit!新人戦の自由曲です。送られてきた資料によると新人戦は中学校10校高校8校の
計18校が出るようです。中越地区中心で下越は、私たちとK池中だけでした。

ググってみました。
曲名:トゥー・ザ・サミット原題:To the Summit!(Strive for the Highest)
作曲:R.W.スミス(Robert W. SMITH)
参考音源:
演奏時間:約7分
出版:Belwin
難易度:★★★
構成:
Fl.1,2/Ob.(Div.)/Bb Cl.1,2,3/Eb A.Cl./Bb B.Cl./Basson(Div.)/Eb A.Sax.1,2/Bb T.Sax./Eb B.Sax/
Bb Tp.1(Div.),2,3/F Horn1(Div.),2/Tb.1(Div.),2/Bar./Tuba/Keyboard(Piano and Synth.)/Tim./Per.1,2/

中高生に近年人気の、ロバートスミスの小編成向けの作品です。
スミス自身、現在では吹奏楽オリジナル作品の作曲はほとんどしなくなってしまったようですが、それでも大変多作な作曲家です。
映画の仕事や、学校の先生など、いろいろな場面で活躍されており、忙しすぎるのでしょうか。
”船乗りと海の歌”をはじめとした彼の作品は、打楽器の充実ぶりが特色であり、鎖やら人の歌声やら、様々な道具を使って独特な世界を作り出しています。
また元来映画音楽の作・編曲も手がけていることもあり、メロディや少し複雑なリズムパターンなど、ちょっと「おっ?」と思わせる演出効果のある音がしばしば登場します。
この作品も小編成が念頭にあると思われますが、打楽器が6人くらい必要だったり、ディビジョンのパートが多かったり、キーボードがないと厳しいなど、最初からもう少し大きな編成にしてれば・・・と感じる部分もあります。
キーボードについては、シンセサイザーとピアノ持ち替え(表現として変ですが)の指定がありますが、シンセについてはLowStringsとHarpの音色が必要となります。
奏者が一人しかいない場合、8分休符ひとつでシンセからピアノに変更せねばならなかったりするので、かつてのYMOのように何台もキーボードを並べなくてはなりません。
こう考えると、簡単に小編成とは言いがたい感じもします。

日本語訳で「頂上へ!」というタイトルとともに、「高みへの挑戦」という副題も添えられています。
「山登りも人生も、より高いところへチャレンジする心がけは同じ」というメッセージが込められた作品です。
シンセサイザーによるぼんやりしたドローン音の下、Sop.Sax.のソロで静かに薄暗く曲がスタートします。(Sop.Sax.はA.Sax.又はFl.代用可能)
「情熱を持って!」という指示とともに速いテンポに曲が急展開し、変拍子っぽく聞こえる4拍子、という「スミスっぽい」リズムがMarinbaとHr.によって刻まれ、木管が困難への挑戦を表すメロディを奏でます。
これまた「スミスっぽい」スピード感をあらわす16部音符の連符が登場しますが、他のスミス作品によく見られる、Tuttiで演奏すると崩壊しそうになる複雑なリズムパターンは登場しません。
ひとしきり大騒ぎした後、Hr.のソロがゆっくり静かに登場します(Hr.のTuttiも可)。頂上にたどり着いたような、開放感・爽快感を感じさせるメロディが徐々に盛り上がっていきます。
ここで頂上なのかと思いきや、序盤と同じ形の速いテンポとリズムパターンが再登場します。頂上にたどり着くだけでなく、家に帰るまでが遠足です、というワケでもあるまいに。
再び曲がピークに達したところで、いよいよ頂上に到着したクライマックスに至ります。楽譜にも"At the Summit!"と書いているので、ここが頂点となります。先ほどはきっとお弁当の時間だったのですね。

技術的に難易度も低く、複雑なリズムパターンに慣れていない初心者の方が多いバンドでも、とっつきやすいスミス作品と思われます。
「スミスの曲はみんなとっつきやすいやい!」とお考えのそこのアナタ!それすら厳しいのが初心者バンドなのですよ。
いかに多くの指導者の方々が、日々ご苦労なさっているこいとか!

0 件のコメント:

コメントを投稿